記事一覧

番外編:共謀罪法案審議「そもそも」「辞書で調べた」まとめ



目次
1、4月19日 衆議院・法務委員会:山尾しおり×安倍晋三「『そもそも』を辞書で調べた」
2、5月12日答弁書:内閣衆質一九三第二六四号:『そもそも』+『どだい』
3、5月23日答弁書:内閣衆質一九三第三〇七号:そもそも=『基本的に』という辞書は存在せず
4、5月26日答弁書:内閣衆質一九三第三一三号:安倍は実際に調べていない
5、6月6日答弁書:内閣衆質一九三第三四一号:見ていた紙に書いてあったのか→「答えることは困難」


概略
①安倍国会答弁
 「『そもそも』を辞書で調べた」(紙を見ながら)
 「『基本的に』という意味もある、そんなことも知らないの?」 ・・・1
②答弁書「そんなことが書いてある辞書はありませんでした」・・・2、3
③答弁書「安倍自ら辞書は引いていませんでした」・・・4
④答弁書、①の時に紙を見ていたが紙に書いてあったのか?→「答えることは困難」・・・5



1、4月19日 衆議院・法務委員会:山尾しおり×安倍晋三

「そもそも」の意味を辞書で調べた『基本的に』という意味もある



山尾しおり
「もう一つ、ぱらぱら発言に続いて、そもそも発言というのがございます。
平成29年1月26日、私との同じ予算委員会でのやりとりです。「かつての共謀罪は、いわば、共謀して何人かが集まって合意に至ったらそこで共謀罪になるわけであります。今回のものは、そもそも、犯罪を犯すことを目的としている集団でなければなりません。これが全然違うんです。」こういうふうにおっしゃっていました。「そもそも、犯罪を犯すことを目的としている集団でなければなりません。」こういうふうに言っていたんですね。

その三週間後*1、予算委員会で私と何回もやりとりしていただきましたので、また私とやらせていただきました。そのとき変わりましたね
オウム真理教を例に出して、「当初はこれは宗教法人として認められた団体でありましたが、まさに犯罪集団として一変したわけであります。」「一変したものである以上それは対象となる」こういうふうにおっしゃいました。

そもそも発言を前提とすれば、オウム真理教はそもそもは宗教法人でありますから対象外ですね
でも、一変したら対象になるとおっしゃっています。
どちらが正しいんですか。」
 *1 2月17日衆議院予算委員会


安倍晋三
「このですね、えー、そもそも。そもそもという、えー、言葉の意味、について、えー、山尾委員はですね。『初めから』という理解しかない、こう思っておられるかもしれませんが、そもそも、という意味にはですね、えー、これは、あー、調べてみますと  (山尾しおり「調べたんですね」)
辞書で調べてみますとですね、じしょ、辞書で、念のために調べてみたんですね。 (笑い声)
ふふふふふ(嘲笑的な笑い声で)
念のために調べてみたわけでありますが、これは『基本的に』という意味も、ある、ということも、ぜひ知っておいていただきたい
私は、あー、そもそもという意味においては、私ももちろん、それは、えー、『最初から』という意味もあれば『基本的に』と。ま、これは多くの方々はもう既に御承知のとおり、だと思いますが、山尾委員はもしかしたらそれを御存じなかったかもしれませんが (笑い声)
これはまさに『基本的に』ということ、であります。

つまり、『基本的に』犯罪を目的とする集団であるか、ないか、がですね、これは、まさに、対象となるかならないか、の違いであって。これは、当たり前のことでありまして、えー、つまりそういう、先ほど、おー、宮崎委員からオウム真理教の例が挙げられたわけであります。これは当初は宗教法人として、えー、東京都から認められたわけであります。その段階においては、まさに、宗教法人として、これは資格を備えていると、こう認定をされたわけでございますが。しかし、それがですね、途中からですね、えー、ある段階において、これ、一変をしたのは事実、結果を見ればこれは明らかでございまして。つまり、最初からですね、そうでなければ捜査の対象にならないという考え方そのものが大きな間違いであり、いわば基本的に変わったかどうかということにおいて私はそもそもという表現を使わせていただいた次第でございます。」


山尾しおり
「あの、まあ、今回も詭弁を弄して必死にごまかすわけですけれども、今まさに総理は笑っちゃいましたね、自分で。馬脚をあらわしたわけです。調べてみましたと。もし本当に最初から、そもそもは基本的にという意味であると。そして、そもそもというのは初めからという意味で使っていないと。そういうことをわかっていたなら調べる必要はないんですね。
私がこのことを以前にも一回指摘をさせていただいたら、総理、答弁できなかったんですよ。
総理が調べたのか、後ろの方が調べたのか知りませんけれども、調べて今メモも出していましたね。そもそもというのにはこういう意味があるよというメモがあったのかどうか知りませんけれども。総理、自分で笑っちゃっているじゃないですか。調べてみたんですよと。
 オウム真理教、あるいはサリンの事件・・・結構です大臣。オウム真理教、サリンの事件、私たちも、これは対処すべきだと思っていますよ。そして、実際にその一カ月後にできたサリン等の法律でしっかりと処罰をできるという話を私はさせていただきました。

 もう一つ、三つ目の総理の矛盾発言、なりわい発言というのがございます。これもオウム真理教にかかわる発言ですね。
 二月二日の予算委員会、藤野委員とのやりとりの中で総理はこうおっしゃっています。質問は、趣旨は、組織的犯罪集団と絞ったふりをしても一般市民が対象になってしまうんじゃないですか、こういう趣旨の質問に対して総理自身がこういうふうに言っていますね。「組織的にまさにそれで生計を立てている、なりわいにというのはそういう意味」でありますと。
 でも、一方で、オウム真理教のようなものは対処しなくていいんですかと言う。オウム真理教は、テロ、犯罪で生計を立てていたわけではなくて、ほかの手段でお金を集めてそのお金を使ってテロに及んだというのが、これが実態じゃないですか。犯罪で生計を立てていた、テロでなりわいを立てていた、そういうことではないんじゃないですか。総理の答弁を前提にしたら、オウム真理教は組織的犯罪集団に当たらず、共謀罪の対象外となってしまいます。
 総理、どのように説明されるんですか。



安倍晋三
「あのっ、先ほど私が笑ったのはですね、私自身ではなくて、そういうことを聞かれたことについて、えー、思わず、えー、くしょ、苦笑してしまった、あー、わけでございまして  (山尾「余分なことは結構です」)
今、失礼というやじがありましたが、まさに、今、私の笑いについてですね、解説をされましたが、それが違うということを申し上げさせていただいたわけで、えー、ございます。  (山尾「器が小さいんだよ」)
えー、それとですね、それと、そもそもというのは、私は『基本的に』という意味で使ったわけで、えー、ございますが、一応ですね、えー、『初めに』ということだけでおっしゃっていたので、念のためにこれを調べるということはあるわけでございまして、念のために、これは、ていね、丁寧な、やりとりが必要でございますから、調べさせていただいたらやっぱり私が言ったことが正しかったということが証明されたなということで、御紹介をさせていただいたわけでありまして、それが正しいのは事実でありますから、それでどうのこうのというのは、これはちょっとどうかと思うわけで、えー、ございます。」




2、5月12日答弁書:内閣衆質一九三第二六四号

質問主意書:平成二十九年四月二十五日提出 質問第二六四号 初鹿明博
答弁書:内閣衆質一九三第二六四号 平成二十九年五月十二日


「そもそも」の意味として「基本的に」と記載している辞書に関する質問主意書

 安倍総理は、本年四月十九日の法務委員会で、「そもそもという言葉の意味について、(中略)念のために調べてみたわけでありますが、これは基本的にという意味もある」と答弁している。
一 現在出版されている複数の辞書を調べたが、「そもそも」の意味として「基本的に」との記載がある辞書は存在しなかったが、本当に調べたのか。
二 調べている場合、安倍総理が調べた「そもそも」の意味として「基本的に」との記載がある辞書の辞書名、出版社名及び出版年を示されたい。
 右質問する。


衆議院議員初鹿明博君提出「そもそも」の意味として「基本的に」と記載している辞書に関する質問に対する答弁書

一及び二について
 例えば、平成十八年に株式会社三省堂が発行した「大辞林(第三版)」には、「そもそも」について、「(物事の)最初。起こり。どだい。」等と記述され、また、この「どだい」について、「物事の基礎。もとい。基本。」等と記述されていると承知している。






3、5月23日答弁書:内閣衆質一九三第三〇七号:

質問主意書:平成二十九年五月十六日提出 質問第三一三号 初鹿明博
答弁書:内閣衆質一九三第三〇七号

「そもそも」の意味として「基本的に」と記載している辞書に関する再質問主意書
 内閣衆質一九三第二六四号で、「例えば、平成十八年に株式会社三省堂が発行した「大辞林(第三版)」には、「そもそも」について、「(物事の)最初。起こり。どだい。」等と記述され、また、この「どだい」について、「物事の基礎。もとい。基本。」等と記述されていると承知している。」という答弁をいただきましたが、つまり、「そもそも」の意味として、直接「基本的に」との記述がある辞書は存在しないということで良いのか
 右質問する。


衆議院議員初鹿明博君提出「そもそも」の意味として「基本的に」と記載している辞書に関する再質問に対する答弁書

 お尋ねのような辞書が存在しないかについては承知していない





4、5月26日答弁書:内閣衆質一九三第三一三号:安倍は実際に調べていない

質問主意書:平成二十九年五月十六日 質問第三一三号 初鹿明博
答弁書:内閣衆質一九三第三一三号 平成二十九年五月二十六日
 6月1日現在で公表されているのはPDFのみ。


安倍総理が実際に「そもそも」を大辞林で調べたのかに関する質問主意書

 先の答弁書(平成二十九年五月十二日内閣衆質一九三第二六四号)では、「『大辞林(第三版)』には、『そもそも』について、『(物事の)最初。起こり。どだい。』等と記述され、また、この『どだい』について、『物事の基礎。もとい。基本。』等と記述されている」と示されたが、安倍総理が実際に辞書を調べたのかについての言及はされていない
 そこで、改めて伺うが、「大辞林(第三版)」を使って「そもそも」を調べ、その意味として記述があった「どだい」を調べたのは安倍総理自身なのか
 それとも、実際に辞書を調べたのは安倍総理自身ではなく、本年四月十九日の衆議院法務委員会で、安倍総理が、「そもそもという言葉の意味について、(中略)念のために調べてみたわけでありますが、これは基本的にという意味もある」と答弁するための資料を作成した職員なのか。そうであれば、当該資料に具体的にどのような記載があったのかを明らかにされたい。
 右質問する。


衆議院議員初鹿明博君提出安倍総理が実際に「そもそも」を大辞林で調べたのかに関する質問に対する答弁書
お尋ねの「答弁するための資料を作成した職員」の意味するところが必ずしも明らかでないため、当該「職員」に関するお尋ねについては、お答えすることは困難であるが、安倍内閣総理大臣が自ら御指摘の「大辞林(第三版)」を引いて「そもそも」及び「どだい」の意味を調べたものではない






産経ニュース:「そもそも」答弁 安倍晋三首相は辞書引かず

2017.5.27 07:35更新
「そもそも」答弁 安倍晋三首相は辞書引かず
 政府は26日の閣議で、安倍晋三首相が組織犯罪処罰法改正案の国会答弁で引用した「そもそも」などの意味について「首相が自ら辞書を引いて意味を調べたものではない」とする答弁書を決定した。民進党の初鹿明博衆院議員の質問主意書に答えた。




5、5月29日提出質問主意書:内閣衆質一九三第三四一号

第193回国会 341 安倍総理が実際に「そもそも」を大辞林で調べたのかに関する再質問主意書

質問主意書:平成二十九年五月二十九日提出質問第三四一号 初鹿明博
 現時点(6月5日現在)ではPDFのみ

答弁書:内閣衆質一九三第三四一号平成二十九年六月六日
 (6月12日現在でPDFのみ)


安倍総理が実際に「そもそも」を大辞林で調べたのかに関する再質問主意書
内閣衆質一九三第三一三号で、「安倍内閣総理大臣が自ら御指摘の『大辞林(第三版)』を引いて『そもそも』及び『どだい』の意味を調べたものではない。」と答弁しているが*1、本年四月十九日の衆議院法務委員会*2で、山尾志桜里委員の質問に対し安倍総理が「そもそも」の意味を念のために調べてみたと発言した際に、手に持った紙に書かれている事を確認するような仕草をしていた。その紙に「そもそも」の意味として辞書に「基本的に」という意味があると書いてあったのか。違うのであれば、そこには何と書いてあったのか。右質問する。

 *1 上記「4、5月26日答弁書:内閣衆質一九三第三一三号:安倍は実際に調べていない」参照
 *2 上記「1、4月19日 衆議院・法務委員会:山尾しおり×安倍晋三」参照

衆議院議員初鹿明博君提出安倍総理が実際に「そもそも」を大辞林で調べたのかに関する再質問に対する答弁書

 御指摘の「手に持った紙に書かれている事を確認するような仕草をしていた」の意味するところが必ずしも明らかではないが、いずれにしても、内閣総理大臣の「手に持った紙」の逐一についてお答えすることは困難である。


関連記事
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

尾張おっぺけぺー

Author:尾張おっぺけぺー
森友・加計問題に関する安倍答弁を文字起こし。
関連する国会審議は追加中。
関連する質問主意書と答弁書は網羅。
加計学園に関連する国家戦略特区の議事録(議事要旨)も網羅。
文科省文書も掲載。
ブログ内検索でこれらを横断的に検索できます。

https://twitter.com/toubennbenn

検索フォーム