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2017年1月20日 第27回国家戦略特別区域諮問会議


         第27回国家戦略特別区域諮問会議(議事要旨)




(開催要領)
日時 平成29年1月20日(金)11:02~11:21
場所 官邸4階大会議室
出席議員
  議   長 安倍 晋三 内閣総理大臣
  議   員 麻生 太郎 財務大臣兼副総理
    同   山本 幸三 内閣府特命担当大臣(地方創生、規制改革)
    同   石原 伸晃 内閣府特命担当大臣(経済財政政策)
              兼経済再生担当大臣
  有識者議員 秋池 玲子 ボストンコンサルティンググループ
              シニア・パートナー&マネージング・ディレクター
    同   坂根 正弘 株式会社小松製作所相談役
    同   坂村  健 東京大学大学院情報学環教授
    同   八田 達夫 アジア成長研究所所長
              大阪大学社会経済研究所招聘教授
        堺屋 太一 内閣官房参与
              一般社団法人外国人雇用協議会会長
        原  英史 国家戦略特区ワーキンググループ委員
              規制改革推進会議委員

(議事次第)
1開会
2議事
 (1)区域計画の認定について
 (2)重点分野・課題に係る規制改革事項の追加などについて
 (3)その他
3閉会


(説明資料)
資料1-1区域計画の認定について
資料1-2主な認定対象事業
資料2規制改革事項の追加について
資料3国家戦略特区追加の規制改革事項などについて(有識者議員提出資料)

配布資料
  ○ 外国人雇用の拡大に向けて
    (堺屋内閣官房参与・一般社団法人外国人雇用協議会会長提出資料)
  ○ 「クールジャパン人材」の受入れ等に関する検討状況
    (原国家戦略特区ワーキンググループ・規制改革推進会議委員提出資料)

参考資料
  参考資料1国家戦略特区における重点分野について
  参考資料2国家戦略特別区域区域計画(案)
  参考資料3国家戦略特区における追加の規制改革事項について(抜粋)
  参考資料4内閣府・文部科学省告示





(要旨)
○山本議員
 ただいまより、第27回「国家戦略特区諮問会議」を開催いたします。
 本日は、内閣官房参与で、「外国人雇用協議会」会長の堺屋参与と、特区ワーキンググループ・規制改革推進会議の原委員にも御出席をいただいております。
 八田議員は、テレビ会議での御参加となります。
 なお、菅議員と竹中議員は御欠席です。

 それでは、議事に入ります。
 初めに、「区域計画の認定」について審議いたします。資料1-1と、A3横長の資料1-2を御覧ください。
「資料1-1区域計画の認定について」から関連部分抜粋
20170120 第27回国家戦略特別区域諮問会議 資料1-1区域計画の認定について

「資料1-2主な認定対象事業」p2
20170120 第27回国家戦略特別区域諮問会議 資料1-2主な認定対象事業 p2

 本日の朝、「合同区域会議」を開催し、8つの事業の認定申請について審議しました。
 このうち、今治市の「道の駅の設置者に係る特例」は、今月11日に制定した要綱に基づく事業です。
 また、「獣医学部の新設」についても、今月4日に制定した告示に基づくものでありますが、本事業が認められれば、昭和41年の北里大学以来、我が国では52年ぶりの「獣医学部の新設」が実現します
 全ての項目について、関係大臣の同意を得ております。
 これらにつき、御意見等はございますでしょうか

         (「異議なし」と声あり

○山本議員
 ありがとうございましたそれでは、速やかに認定の手続きを行いたいと思います

 続きまして、議題2の「重点分野・課題に係る規制改革事項の追加など」について、審議いたします。資料2を御覧ください。
 全国の自治体や事業者からの提案を受け、できるだけ多くの規制改革を実現するため、現在、特区ワーキンググループで、集中的に規制担当省庁との折衝を行っているところです。
 その点を中心に、ワーキンググループ座長である八田議員より、資料3の御説明をいただきます。八田議員、よろしくお願いします。


○八田議員
 どうもありがとうございます。
 この資料3をご説明します。
「資料3 国家戦略特区追加の規制改革事項などについて(有識者議員提出資料)」の関連部分抜粋(p1上部)
20170120 第27回国家戦略特別区域諮問会議 資料3国家戦略特区追加の規制改革事項などについて(有識者議員提出資料)p1

 第1は、獣医学部の新設です。来年の4月の開設を期待しております
 第2は、改正特区法案についてです。ただいま大臣から御説明がありましたように、現在、特区ワーキンググループでは担当官庁と折衝しております。その項目の中で議論が続いているものの争点を、後ほど別紙に基づいて御説明したいと思います。
 第3は、特区措置の全国展開です。特区の規制改革項目の全国展開は、これまではばらばらに行われてきました。しかし、一定期間活用された項目については、全国展開の検討を自動的に開始する新たな仕組みを早急に構築すべきではないかと私どもは考えております。
 第4は、評価プロセスについてです。現在、特区の評価を特区ごとの区域会議が行っておりますが、これを一歩進めて、改革が特に進んでいない自治体に対しては特区諮問会議として厳格な意見を具申できるように新たな評価プロセスを早急に検討すべきではないかと考えております。
 いよいよ別紙です。議論の争点をここにまとめました。真ん中が各官庁の主張、右側がワーキンググループの主張です。
 「クールジャパン・インバウンド分野での外国人材の就労解禁」については、後で堺屋先生と原先生から詳しく御説明をいただきます。
 この表の3番目の「義務教育における遠隔教育の解禁」についてお話し申し上げます。これは例えば、過疎地の中学校で教員が不足しているから、ITを使って市内の別の中学校から遠隔教育を受けたいという際に、現在の規制では受信側にも必ず同一科目等の担当教員を配置しなければなりません。音楽の先生がいないから遠隔教育を受けたいのに、受信側の教室にも音楽の先生を配置しろというわけです。これを例えば別の科目の教員や教員OBを配置してもいいことにしたいというのが私どもの主張でございます。
 4番目の「農地へのコンクリート打設」についてです。現在、トマトを初めとして多くの農産物が植物工場で生産されるようになりました。植物工場は今やハイテク技術の集積であり、世界中で高い生産性を実現しております。したがって、植物工場は農業の競争力強化にとって、今、最重要な要素だと考えております。
 しかし、日本では農地に植物工場はつくれません。植物工場をつくるためにはコンクリートを張る必要がありますが、コンクリートを張った土地は農地ではないとされているからです。したがって、植物工場をつくりたければ大変なコストをかけて農地を転用した上でつくれというのが今の仕組みです。
 農水省は、一旦コンクリートで固めると耕作不可能になるから、コンクリートを張った土地は農地ではないと言うのです。しかし、ショベルカーを持ってくれば幾らでも土に戻せます。したがってこれは、かなり控え目に言っても、合理性を欠く議論だと思っております。植物工場を農地のままつくれるようにして、農業の生産性向上に直結させるべきだというのが私どもの考えです。

 以上でございます。

○山本議員
 ありがとうございました。
 本日はこのうち、特に「クールジャパン外国人材の受入れ」について、堺屋内閣官房参与と特区ワーキンググループ原委員より御意見をいただきます。
 本件は、昨年の改正法の中で、「1年以内を目途として検討し、必要な措置を講ずる」ことになっておりますので、具体的な措置を今国会に提出する改正特区法案に盛り込んでまいりたいと思います。
 まずは、堺屋参与より御発言をお願いします。

○堺屋参与
 ありがとうございます。
 外国人雇用のニーズは最近、2つの面から非常に高まっています。1つは少子高齢化によって労働供給力が限界になったこと。もう一つは、特に外国人観光客が増加いたしまして、さまざまな業種への需要が増えていることです。
観光関連では、ホテル・旅館といった業種だけではなしに、ショッピングの現場やイベント会場などの想定されなかった現場でも外国人の対応が欠かせなくなっています。私たちはさまざまな業種に集まっていただきまして、昨年から外国人雇用協議会を運営しています。
 私どもといたしまして、いきなり外国人の移民を受け入れるのではなくして、まず各地域での受け入れ拡大を図っていくこと。つまり、横断的・戦略的に国家戦略特区を活用した外国人材の育成と雇用の拡大が必要であると考えています。
その際、技能のある人材を優先すべきでしょう。現状では、日本で働いている外国人の多くはアルバイトの留学生や技能実習生です。こうした人たちが短期的に、決していい労働条件ではない環境で働き、母国に帰っていきます。日本に留学した外国人の4分の3が就職することなく、日本を離れます。これが反日の外国人を増やしてしまう、という結果になっています。当協議会では、こうした観点から、検定試験の準備を進めています。これを留学生資格の認定にも活用してもらえればと考えています。日本語や日本の習慣、日本社会の習熟度に合わせて、外国人の滞在年数や永住資格の取得にも反映していただければと考えております。
 中長期的には、次世代日本人を創出するような議論も必要でしょう。日本は歴史的に多くの外国人を取り入れて、その子孫は日本人として日本人社会に溶け込んでまいりました。17世紀の前半や19世紀の末に日本に流入した多数の外国人が、日本の伝統文化や新しい文化・習慣の定着のために貢献したことをぜひ思い出していただきたいと思っております。

○山本議員
 ありがとうございました。
 次に、原委員、お願いいたします。

○原委員
 特区ワーキンググループ委員の原でございます。
 外国人雇用の問題では、外国人雇用協議会以外にもさまざまな企業・自治体から御提案をいただいて、ワーキンググループで検討しております。論点を簡単に御紹介いたします。資料を御覧いただければと思います。
 まず、2ページで「現状」です。今の日本では、最も技能レベルの低い外国人労働は拡大し、一方で一定の技能を身につけた人材は厳しく排除されています。美容技術を日本で学ぼうと留学した外国人は、国家資格を取っても働けません。また、看護師などは日本語による国家試験という壁で有望な人材が排除されています。接客・おもてなしといった技能はそもそも技能と評価されず、単純労働扱いということです。
 こうしたねじれの中で、3ページでございますが、多様な分野で外国人雇用のニーズが拡大しています。クールジャパンのほか、インバウンド対応など外国人顧客への対応の観点も大きくなっています。
 これは言語だけの問題ではありません。百貨店の人事責任者の話ですが、例えばあるアジアの国のお客さんの場合、店頭で家族構成やさまざまな情報を聞き出して、必要な商品を次々にアドバイスするのがよい接客だそうです。売り場で求められるのはそうした国民性、文化に応じた接客ができて、一方で日本人のお客さんには日本人に応じた接客ができる。何かあればともかく謝れるという人材だそうです。
 外国人材への期待は高いです。また、外国人の訪れる場所がホテルとショッピングからさまざまなサービス、イベント、体験と広がっていくにつれて、必要とされる業種も拡大しています。
 特区での対応ですが、第1に、拡大するニーズに機動的に応えられる仕組みを検討しております。従来、在留資格の緩和は個別業種ごとに1つずつ穴をあけてきていました。この延長では現下のどんどん広がっていくニーズには追いつけません。一定のくくり、例えばクールジャパン、インバウンド、あるいは消費者向けのサービスといったくくりで包括的な制度を設けられないか、検討しております。
 第2に、在留資格については基準が不明確、裁量的であるといった指摘があります。区域会議のもとに相談センターを設けて、専門家や自治体も加わって、ルールの明確化をできればと考えています。
 以上です。


○山本議員
 ありがとうございました。
 続きまして、有識者議員から御意見をいただきたいと思います。
 坂村議員、どうぞ。

○坂村議員
 先ほどまで愛知県と広島県と今治市の区域会議に参加していましたが、今回ちょっと感じましたことは、国内初のマークのついた案件が少なくなってきているのではないかということです。そのことを悪いと言っているのではなくて、むしろ既にやり方のポイントなども見えて安定感のある特区メニューをみんなが使えるようになってきたのだということだと私は思います。ある意味、特区も安定期に入ってきたわけです。
 しかし、やはり安定してきて、こういうことをやりたいという情熱とか、できなかったことができるようになったというわくわく感というものは少し少なくなっているのではないかと思います。日本人は安定志向といいますか、安心志向で、ともするとほかの人がうまくいったことだけをやりたがる傾向があるのではないかと思います。特区が実績あるメニューばかり使うようになると、ドリルの先端として新しいことにチャレンジして、新しいことが起こせる。そのために特区というツールが使えるということを日本のほかの地域にアピールする先兵がいなくなってしまうのではないかということです。
 民間ペーパーにある普遍性のあるメニューはどんどん全国展開するという、特区のドリルであけた穴を広げる仕組みというものは非常に大事だと思います。ただ、同時に何か新しい、ほかにない提案を持ってくると評価上有利になるとか、何かチャレンジのインセンティブを与える仕組みも考えてもいいということを先ほどの会議に出ていて感じました。
 以上です。


○山本議員
 ありがとうございました。
 坂根議員、お願いします。

○坂根議員
 私は獣医学部と、先ほどの規制改革での議論での規制当局の主張の部分の2点についてちょっとコメントしたいと思います。
 まず獣医学部に関してですが、我々、この日本が過去に大きく遅れを取ってきたのが、創薬・新薬の分野における高分子化学、これは日本が低分子化学中心だったからですが、それと、もう一つとても重要なのが、最近の動物研究による新薬の分野です。これが非常に大きく遅れをとって、日本の企業はM&Aでそれをカバーしようとしていますが、これは医学と獣医学のちょうど中間分野ですので、52年ぶりの貴重な機会でもありますことから、ぜひ、この今治の獣医学部はそういう新しい特色を出すものにしていただきたいなと思います。そのためにはおそらく、外部からの研究者をどうやって集めるかということがキーになるだろうと思います。
 それから、規制改革事項に関する議論の中の規制当局の主張の一覧表が別紙にまとめられておりますが、前回もお願いしましたけれども、私からしますと、とても大臣や次官レベルが実態を把握した上でこのような回答をしているとは思えません。ぜひ大臣・次官クラスが現場レベルでどんな議論が行われているのか、よく把握していただいて、責任ある回答をいただきたい。それでなければ、時間ばかり費やすだけで、本当に無駄だと思います。

○山本議員
 ありがとうございました。
 秋池議員、お願いします。

○秋池議員
 私は国家戦略特区が開始されて3年の評価について申し上げたいと思います。
 民間議員ペーパーにもお示ししましたが、遅れているものに対してはやはり厳格に、この国家戦略特区諮問会議から意見を具申する必要があると思っています。その遅れの原因、あるいは改革が進んでいない原因が、地域はやる気があるのに人手不足であるとか、規制緩和という特別なことをやるに当たって、中央とのつながりが十分ないということによるものであれば、それは積極的に事務局に申し入れていただいて、さまざまな支援の体制があるわけですから、それを受けてほしいと思います。逆に言えば、そういうことは理由にならないということだと考えています。
 国家戦略特区に選定された地域は、手を挙げた多数の自治体から選ばれたという責任感を持って取り組んでいただきたいですし、それから、それに取り組むことで日本経済が活性化するのだということを国内の別の地域に示すことも責任の一部なのだという、そこまでを考えて取り組んでいただきたいと考えております。


○山本議員
 ありがとうございました。
 いただいた御意見も含めて、今通常国会に提出する「改正特区法案」にできるだけ多くの改革事項を盛り込むため、引き続き議論を進めてまいりたいと思います。
 以上で、本日予定された議事は全て終了いたしました。最後に、安倍議長から御発言をいただきます。
 ここでプレスが入ります。

       (報道関係者入室)




○山本議員
 それでは、安倍議長、よろしくお願いします。

○安倍議長
 1年前に国家戦略特区に指定した今治市で、画期的な事業が実現します。
 しまなみ海道にある3つの道の駅が、民間によって総合的に運営され、サイクリスト向けの休憩所など、新たなサービスを提供します。
 獣医学部が、来年にも52年ぶりに新設され、新たな感染症対策や先端ライフサイエンス研究を行う獣医師を育成します。新しいカリキュラムなどを通じて、各大学や教育制度全般に良い影響を与えることを期待します。皆様の御尽力に改めて敬意を表します。
 堺屋参与と原委員からは、ファッション、飲食や流通、旅館などの消費者向けサービス分野での外国人受け入れについて、お話を伺いました。
 私は先週、フィリピンなどの東南アジア諸国を訪れ、クールな日本が大好きで、日本語を熱心に勉強している若者たちに出会いました。彼らは、まさに日本とそれぞれの国のかけ橋となる人材であろうと思います。彼らが日本で職につき、母国から来た観光客に日本の魅力を直接伝えることは、両国にとって経済を超えた大きな価値を生み出す。このように確信をしております。彼らは日本の文化が大好きで、日本語を学んで、これからも人生において日本と関わっていたいという彼らの期待に私たちは応えていかなければならないと、そう強く感じたところでもあります。
 こうした志の高いアジアの若者を積極的に受け入れられるようにしていきたいと思います。
 今国会に提出する改正特区法案に、多くの改革事項を盛り込んでいきます。


○山本議員
 安倍議長、ありがとうございました。
 それでは、プレスは退室を願います。

     (報道関係者退室)

○山本議員
 それでは時間になりましたので、会議を終了いたします。次回の日程については、事務局より後日連絡いたします。
 本日は、ありがとうございました。











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尾張おっぺけぺー

Author:尾張おっぺけぺー
森友・加計問題に関する安倍答弁を文字起こし。
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