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2016年11月9日 1 第25回国家戦略特別区域諮問会議



       第25回国家戦略特別区域諮問会議(議事要旨)



(開催要領)
日時 平成28年11月9日(水)17:15~17:53
場所 官邸4階大会議室
出席議員
  議   長 安倍 晋三 内閣総理大臣
  議   員 麻生 太郎 財務大臣兼副総理
    同   山本 幸三 内閣府特命担当大臣(地方創生、規制改革)
    同   菅  義偉 内閣官房長官
    同   石原 伸晃 内閣府特命担当大臣(経済財政政策)
              兼 経済再生担当大臣
  有識者議員 秋池 玲子 ボストンコンサルティンググループ
              シニア・パートナー&マネージング・ディレクター
    同   坂村  健 東京大学大学院情報学環教授
    同   竹中 平蔵 東洋大学教授
              慶應義塾大学名誉教授
    同   八田 達夫 アジア成長研究所所長
              大阪大学社会経済研究所招聘教授

  臨時議員  松野 博一 文部科学大臣
    同   山本 有二 農林水産大臣
    同   石井 啓一 国土交通大臣

        広瀬  栄 兵庫県養父市長
        上山 康博 株式会社百戦錬磨代表取締役社長
        髙島宗一郎 福岡県福岡市長

(議事次第)
1 開会
2 議事
 (1) 区域計画の認定などについて
 (2) 重点分野・課題に係る規制改革事項の追加について
 (3) その他
3 閉会


2第 25 回 国家戦略特別区域諮問会議

(説明資料)
資料1 区域計画の認定について
資料2 国家戦略特別区域法施行令の一部を改正する政令について
資料3 国家戦略特区における追加の規制改革事項について (案)
資料4 国家戦略特区 追加の規制改革事項などについて (有識者議員提出資料)

配布資料
○ 養父市 中山間農業改革特区
(広瀬養父市長提出資料)
○ 「特区民泊」の成果と全国ルールに向けての課題
(上山株式会社百戦錬磨代表取締役社長提出資料)
○ ウォーターフロント ネクスト
 ~国家戦略特区を活用したコンセッション制度( PFI法)の問題解決について~
  (髙島福岡市長提出資料)
参考資料
参考資料1 国家戦略特区における重点分野について
参考資料2 養父市 国家戦略特別区域 区域計画(案)






(要旨)
○ 山本議員
 ただいまより、第25回「国家戦略特別区域諮問会議」を開催いたします。
 竹中議員は、テレビ会議での御参加となります。
 本日は、松野文科大臣、山本農水大臣、石井国交大臣、また、広瀬養父市長、上山株式会社百戦錬磨社長にも御出席いただいており、髙島福岡市長は電話での御参加となります。
 坂根議員は、御欠席です。
 それでは、議事に入ります。
 初めに、 区域計画の認定について審議いたします。
 資料1を 御覧ください。先月 13日に、養父市区域会議を開催し、企業による農地取得に係る事業を審議いたしました。本件につきましては、 今年の2月に広瀬市長がこの会議の場で提案され、その後、改正特区法を前通常国会に提出、同法は5月に成立し、9月から施行されておりますが、市長の提案からわずか8カ月余りという短期間で、具体的事業をまと めることができました。大手文具メーカーのナカバヤシを はじめ とする3つの企業が、我が国で初めて農地の取得をいたします。
 まずは、広瀬養父市長より御発言をいただきます。
 広瀬市長、よろしくお願いします。

○広瀬養父市長
 養父市の広瀬です。
 安倍総理におかれましては、養父市国家戦略特区の推進、特に法人農地取得事業の法制化につきましては、強力な御支援を賜りました。
 おかげさまで、日本の農政史上特筆されるべき、企業による農地取得という大改革が養父市でスタートすることになりました。養父市の、自ら条例制定を行って まで実現したいという熱い思い、農業委員会をはじめ農家の地域の農業を守らなければとの強い危機感と新たな農業の担い手としての企業に対する期待、これらの地域の切実な状況を理解していただいた上での議員先生方による国会での審議、さらに農業の持つ無限の可能性に挑戦しようとする志の高い企業の存在、これらが全て揃ったことで今回の法制化、事業実現につながったものと考えています。関係各位に厚く感謝申し上げます。
 日本の農業、特に条件不利益地と言われる中山間地農業の再生となる大改革につなげることができるものと考えています。
 法施行を受け、早速、3企業から農地取得により、地域のコミュニティの一員となり、主体的かつ持続的に儲かる産業としての農業を展開していくことで、地域に貢献したい、地方創生に役立ちたいとのお申し出があり、区域会議で事業計画として決定いたしました。
 資料3の2ページ目に記していただいておりますので、御覧いただきたいと思います。3社であります。
 1社目は、株式会社Amnakであります。耕作放棄地を再生し、酒米を生産し地酒を醸造する。そして、アメリカ・台湾へ輸出する、クールジャパンの実現です。
 2社目は、株式会社やぶの花であります。需要の高いリンドウ・小菊の関西圏での産地化を目指します。
 3社目は、兵庫ナカバヤシ株式会社です。製本に関わる高い技術力を業務量の確保と労働力の平準化により守るため、ニンニクの生産を行うものであります。ちなみにこれはそのナカバヤシが製本した本であります。全国のシェアの 80%を占めております。また、国立国会図書館で毎月 2,000冊の製本を受託しているという会社であります。耕作放棄地を再生して、ニンニクを生産しておりますので、耕作放棄地再生の動画を御覧いただきたいと思います。

(動画上映)

○広瀬養父市長
 左側が、去年の夏の状況です。従業員が草刈りをしまして、すき込む。石を拾う。再生を行っています。施肥を行った後、畝立てをする。そして、ちょうど先月、ニンニクを作付しているところです。機械化による作付です。来年の6月頃に収穫し、夏に出荷するというものです。
 終わりになりますが、総理にお願いがあります。
 国家戦略特区の事業推進を内閣府と養父市が共同で進めるため、東京都のように「養父市特区推進共同事務局」を設置していただきたいと願うものです。
 また、菅官房長官には、最も大切な時期に一度お越しい ただきましたが、総理を初めとします関係閣僚の皆様方にも、一度養父市へお越しいただき、養父市発の農業改革を御視察いただければ、これに勝る幸せはありません。
 以上で、私の報告を終わります。

○山本議員 ありがとうございました。
 なお、計画案につきましては、農水大臣の同意をいただいております。
 それでは、法第8条第8項に基づき、本会議の意見を聞くことといたします。
 まず、竹中議員にお願いしたいと思いますが、竹中議員は5時35分目途で退席されるため、このタイミングで御意見を賜りたいと思います。
 よろしくお願いします。

○竹中議員
 早々と発言の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 今の養父市の農業の法人の取得は、 1947年に農地解放が行われて以来、日本の企業、法人、株式会社は、農地を実質的な意味で所有することができませんでした。それが今回初めて可能になるという意味で、 69年ぶりの快挙であると思います。養父市の皆さん、そして、関係者の皆さんに、心から敬意を表したいと思います。
 養父市には、引き続きこの特区を使った改革の先頭を切っていただきたい。そういう期待も込めまして、今、提案のありました区域会議の 事務局を地元と内閣府と共同でやる。これは東京都でつく って非常に成果を上げているものでありますので、ぜひそれもお進めいただきたいと思います。
 あと2点、手短に申し上げたいと思います。
 実は、改革を進めていきますと、いろいろな問題が出てきます。後ほど髙島市長がお話しになることをぜひ各大臣にお聞きいただきたいと思うのですが、コンセッション、インフラの所有権は国とかにあって、それを民間に売却する。しかし、そのコンセッションで、運営する権利を得ても、実際にそれを誰かに使用してもらおうと思うと、指定管理者制度と二重適用になって、その都度、許可を得なければいけない。つまり、実質は自由に運営できない仕組みになっている。このコンセッションの法律は、民主党政権の 時につくられたわけですけれども、実際に運用してみると非常に欠陥があることが明らかになってきたと思います。
 空港の場合は特別の法律をつくってクリアするとしたのですが、これから、例えば、クルーズシップのターミナルとか、水道とか、いろいろなものが出てくると、一つ一つ法律をつくることはできない。したがって、これは特区の法律でうまくクリアしていくことが必要になってくると思います。
 この点に関して、民間議員、一生懸命やりたいと思いますので、総理、関係大臣のリーダーシップをよろしくお願いいたします。
 最後に、以前少しお話ししましたけれども、イギリスの金融庁がフィンテックを促進するために Regulatory Sandbox 、規制の砂場、全く自由にやっていいゼロベース特区、特区の中の特区のような仕組みをつくって改革を進めている。これも日本で真剣に考えるべきだと思います。とりわけ、例えばですけれども、今、特区でこの Regulatory Sandbox を自動車の自動走行に適用するということで始めてはいかがなものか。そういうこともぜひ提案して議論していきたいと思いますので、総理、関係大臣の御指導をよろしくお願い申し上げます。
 以上です。

○山本議員
 ありがとうございました。
 その他、御意見のある有識者の皆様はいかがですか。
 よろしいですか。
 それでは、御異議がないということでよろしゅうございますか。
 (「異議なし」と声あり)


○山本議員
 御異議がないことを確認させていただきます。
 それでは、速やかに認定の手続を行っていきたいと思います。


 続きまして、資料2にございます国家戦略特区法施行令の改正について、御報告いたします。
 前々回の会議におきまして、いわゆる特区民泊における最低宿泊・利用日数を6泊7日から2泊3日に短縮することといたしましたが、先月、必要な政令の改正を行いました。
 これにより、東京都大田区、大阪府・市、北九州市などで、特区民泊がより進展し、宿泊施設不足の解消などにつながるものと考えます。
 本日は、この特区民泊の事業を実際に行っている株式会社百戦錬磨の上山社長より、現場の声を聞きたいと思います。
 上山社長、よろしくお願いします。

○上山代表取締役社長
 ただいま御紹介いただきました、株式会社百戦錬磨の代表をしております、上山でございます。
 このような場にお招きいただきまして、誠にありがとうございます。
 当社は、特区民泊制度を活用させていただき、合法民泊のみを取り扱い、宿泊予約サイト、ステイジャパンというサイトを運営いたしております。
 この度、6泊7日より2泊3日へと規制緩和をしていただき、誠にありがとうございます。さらに経済性が向上することは間違いないことだと確信しております。現に、大阪市におきましては、過去最高の申請と現状はなっております。私どもは、当初からでございますが、ホテル、旅館業界の皆様方と共存共栄の協業をしております。大田区に関しましても、チェックイン、チェックアウトの業務を近隣のホテル様に委託いたしまして、ともに安心・安全な宿泊サービスを提供いたしております。
 また、特区民泊全般のお話でございますが、特区民泊ともう一つ、闇民泊というものが残念ながらございます。この2つを題材にしたテレビ番組、これは TBS系列におきまして「拝啓、民泊様。」という番組が、今、放映されております。黒木メイサさんという有名な女優さんがやられているのですが、こちら も特区民泊そのものが社会全体の注目を浴びているのではなかろうかという成果が出ているかと思っております。
 現在、民泊新法も御検討いただいておりますけれども、各方面からいろいろな要請があって、最終的にどのようになるかというのは、私どもも少し心配している状況でございます。
 ここはお願いではございますが、もはや特区民泊制度は民泊制度のスタンダードではないかと考えております。ぜひ既に実績のある特区民泊制度を他の特区でまずは採用していただいて、さらには全国津々浦々で御活用いただけるような方向に向いていただければと思っております。特に宿泊需要が旺盛な東京都の大田区以外の地域、また、神奈川県、福岡市、沖縄県などにおいても御採用いただけるよう御調整いただけると、大変ありがたく思います。
 また、これは非常に大事なポイントなのですが、旅館業法適用除外以外の消防法など関連した分野の規制緩和をぜひ御検討いただきたい。この特区民泊を拡大するには、この関連法の規制緩和がなされないと、なかなか時間がかかってしまうということが現場の感触でございます。ぜひ政府全体で省庁を横串でシームレスな御対応をお願いしたいと思います。
 最後でございま すが、私どもは合法な特区民泊にこだわってやっております。しかしながら、現在の民泊と言われているものは、ほとんどは旅館業法を無視し、消防法などの関連法も違反し、納税さえも怠っているというヤミ民泊というものが現状ではあります。全国に約4万件ほどあると言われております。ぜひその4万件のいわゆる違法民泊をしっかりと指導していただきまして、そして、取り締まり等をお願いしたいということでございます。
 ぜひ特区民泊をこれから全国で広げていただきますよう、よろしくお願いいたします。


○山本議員
 ありがとうございました。
 今後のさらなる民泊ルールの整備に、御意見を 活かしてまいりたいと思います。
 続きまして、議題2の 重点分野・課題に係る規制改革事項の追加について、審議いただきます。
 重点課題の一つに PFIの推進がございますが、かねてから、コンセッション制度のみでは、運営権者が施設の管理、すなわち施設の使用許可などを行えないといった問題がございます。
 本件につきまして、現在、港湾の PFI事業を進めておられる髙島福岡市長より、御意見をいただきます。
 髙島市長、よろしくお願いします。

○髙島福岡市長
 福岡市長の髙島でござい ます。
 昨日 発生しました道路陥没事故への対応がありまして、本日は急遽電話で出席させていただいております。今回の事故では、皆様に大変御心配をおかけしましたが、ここは福岡市が試されていると思いますので、一刻も早く市民の皆さんの日常を取り戻して、世界からも見られているという状況もありますので、日本の底力を見せつけるのは今だと、復旧作業にかかわる皆さんと心を一つにして、できることは全てして復旧活動に取り組んでいます。今週にはライフラインの復旧を終えて、週明け、月曜日には人も車も通行しているという姿をお見せできるよ うに努力をしております。
 それでは、国家戦略特区でアベノミクスの象徴都市となっている福岡市から御説明を申し上げます。
 まず、ペーパー1枚めくって1ページ目を 御覧ください。上の方です。
 我が国のインバウンド政策に大きく関係する課題として、まずはクルーズです。
 博多港は、寄港回数日本一の港です。これは他都市の港とは全く性質が異なります。この半年間の予約カレンダーを 御覧いただければ、一目瞭然。ほとんど予約で埋まって、さらに複数隻が同時着岸する日が 45日に上るわけなのです。ところが、岸壁などが足りないという ことで、機会損失が年間でおよそ 370億円にもなっています。
 右側の MICEに関しても同様に、機会損失が年間およそ 130億円となっています。2ページを 御覧ください。
 この状況を打開するために、「クルーズ」「 MICE」「賑わい」が一体となった、東アジア有数のインバウンド拠点づくりに、今、取り組んでいます。
 この拠点づくりは、民間投資を喚起していくために、港湾では初めてとなりますコンセッション方式の活用を考えていますが、先ほどの竹中先生の御発言のとおり、この方式は、民間事業者による施設運営が前提となっているにもかかわらず、施設の使用許可権限は与えられていないという問題がございます。 今日 は、この問題解決について、お願いをするものでございます。
 最後になりますが、福岡市は、海洋国家日本の復権に向けてチャレンジしていきますので、安倍総理を初め、皆様の御支援をどうぞよろしくお願いいたします。
 私からは、以上です。



○山本議員
 ありがとうございました。
 引き続き、特区ワーキンググループなどで、関係各省と議論を煮詰めてまいります。続きまして、資料3を 御覧ください。
「資料3 国家戦略特区における追加の規制改革事項について(案)」より関連部分のみ抜粋
20161109 資料3 国家戦略特区における追加の規制改革事項について(案)


 前回の会議で、 重点課題につきましては、法改正を要しないものは直ちに実現に向けた措置を行うよう総理から御指示をいただきましたので、今般、関係各省と合意が得られたものを、早速、本諮問会議の案としてとりまとめたものであります。
 内容といたしましては、先端ライフサイエンス研究や地域における感染症対策など、新たなニーズに対応する獣医学部の設置、農家民宿等の宿泊事業者による旅行商品の企画・提供の解禁となっております。
 これらにつきまして、各規制を所管する大臣より御発言をいただきます。
 まずは、松野文部科学大臣、お願いします。


○松野臨時議員
 文部科学省におきましては、設置認可申請については、大学設置認可にかかわる基準に基づき、適切に審査を行ってまいる考えであります。
 以上です。

○山本議員
 次に、山本農林水産大臣、お願いします。

○山本臨時議員
 産業動物獣医師は、家畜の診療や飼養衛生管理などで中心的な役割を果たすとともに、口蹄疫や鳥インフルエンザといった家畜伝染病に対する防疫対策を担っており、その確保は大変重要でございます。
 近年、家畜やペットの数は減少しておりますけれども、産業動物獣医師の確保が困難な地域が現実にございます。農林水産省といたしましては、こうした地域的課題の解決につながる仕組みとなることを大いに期待しておるところでございます。

○山本議員
 最後に、石井国土交通大臣、お願いします。

○石井臨時議員
 農家民宿など、受入れ側の地域、いわゆる着地における意欲のある宿泊事業者等が、当該地域の固有の資源を活かして企画・提供する「着地型旅行商品」の取扱いが広がるよう、特区において先行して、旅行業法の必置資格である旅行業務取扱管理者試験の簡素化に係る関係制度の改正を、年度内を目処に行うこととしております。
 以上です。


○山本議員
 ありがとうございました。
 どうぞ。

○麻生議員
 松野大臣に1つだけお願いがある。法科大学院を鳴り物入りでつくったが、結果的に法科大学院を出ても弁護士になれない場合もあるのが実態ではないか。だから、いろいろと評価は分かれるところ。似たような話が、柔道整復師でもあった。あれはたしか厚生労働省の所管だが、規制緩和の結果として、技術が十分に身につかないケースが出てきた例。他にも同じような例があるのではないか。規制緩和はとてもよいことであり、大いにやるべきことだと思う。しかし、上手くいかなかった時の結果責任を誰がとるのかという問題がある。
 この種の学校についても、方向としては間違っていないと思うが、結果、うまくいかなかったときにどうするかをきちんと決めておかないと、そこに携わった学生や、それに関わった関係者はいい迷惑をしてしまう。そういったところまで考えておかねばならぬというところだけはよろしくお願いします
 以上です。

○山本議員
 あり がとうございました。
 続きまして、資料4に基づきまして、八田議員より御発言をお願いします。


○八田議員
 今日は、さまざまな御説明がありましたので、ある意味でまとめということになります。資料4に基づいてお話し申し上げます。

資料4 国家戦略特区 追加の規制改革事項などについて(有識者議員提出資料)
20161109 資料4 国家戦略特区 追加の規制改革事項などについて(有識者議員提出資料)


 まず、養父市の農地取得ですが、岩盤規制の象徴であった企業の農地取得解禁が、養父市において3社で具体的に事業を開始することになったということです。
 先ほど市長が見せてくださった絵で、実際にもう事業をしているではないかとお思いになったかもしれないけれども、あれは土地を借りていたのです。土地を借りてやっていたものを、今度はこれを所有できるようになった。しかも、その所有者は買ってもらえるならそれはありがたいということで、それができた。
 先ほどおっしゃったように、ナカバヤシさんは全国の図書館のこういう雑誌の製本の8割のシェアを持っているのですが、とにかく時期が集中する。それが 元々 は養父市にあったのですが、時期が集中する、その間は暇なわけです。そこでニンニクをやれば、ちょうど労働の時間が埋まる。これはまさに株式会社だからそういう必要があったし、そこで働かれる方たちはきちんとしたサラリーをもらって 安定した形で働けるということで、本当にうまくこの制度が利用されていると思います。
 この歴史的な改革が全国の中山間地農業の模範になることを期待したいと思います。
それから、先ほど御説明がありましたが、養父市は、皆様も御存じのように、いろいろなことをやっていらっしゃいますから、農業改革だけでなくて、高齢者のシニアハローワークの改革もなさいましたし、今、考えていらっしゃるのは、医薬品を新しい機械を使って遠隔地に届けるということも考えていらっしゃいます。
 したがって、先ほど御提案になった内閣府との共同事務局の 早期の設置は非常に大切だと思います。


 今度は、 獣医学部です。
 獣医学部の新設は、創薬プロセス等の先端ライフサイエンス研究では、実験動物として今まで大体ネズミが使われてきたのですけれども、本当は猿とか豚とかのほうが実際は有効なのです。これを扱うのはやはり獣医学部でなければできない。そういう必要性が非常に高まっています。そういう研究のために獣医学部が必要だと。
 もう一つ、先ほど農水大臣がお話し になりましたように、口蹄疫とか、そういったものの水際作戦が必要なのですが、獣医学部が全くない地方もある。これは必要なのですが、その一方、過去50年間、獣医学部は新設されなかった。その理由は、先ほど文科大臣のお話にもありましたように、大学設置指針というものがあるのですが、獣医学部は大学設置指針の審査対象から外すと今まで告示でなっていた。それを先ほど文科大臣がおっしゃったように、この件については、今度はちゃんと告示で対象にしようということになったので、改正ができるようになった。
 麻生大臣のおっしゃったことも一番重要なことだと思うのですが、質の悪いものが出てきたらどうするか。これは、実は新規参入ではなくて、 おそらく従来あるものにまずい獣医学部があるのだと思います。そこがきちんと退出していけるようなメカニズムが必要で、新しいところが入ってきて、そこが競争して、古い、 あまり 競争力がないところが 出ていく。そういうシステムを、この特区とはまた別にシステムとして考えていくべきではないかと思っております。
 次のページですが、髙島市長がおっしゃった話です。 港湾におけるコンセッションです。
 とにかく 、 市から運営権を譲渡してもらって、料金や何かをいろいろと変えることができるようになった。でも、その施設をホテルに貸そうとか MICEに貸そうと すると、またいちいち 市の許可を得なければいけないというのが今の制度です。
したがって、運営権に施設の使用許可等の処分権も含めることを、こういうインバウンドで非常に重要な港湾のようなものについては、特区で直ちに特例の措置を講じてはどうかというものです。
 最後に、先ほどのゼロベースのことです。
 例えば、自動走行のような非常に技術の進展が早いところでは、事前規制を設けずに、事後規制をきちんと設けるということが技術革新を生む。したがって、こういう場合には、事後チェックのルールをきちんと つく る。そういうものを含む制度設計を直ちにして、ゼロベースの特区、先ほど竹中先生が Regulatory Sandbox とおっしゃったけれども、そういうものをつくっていくことを検討すべきではないかということでございます。


○山本議員
 ありがとうございました。
 なお、共同事務局につきましては、担当大臣としても、ぜひ前向きに設置する方向でやっていきたいと思っております。
 それでは、他の有識者議員からも御意見をいただきたいと思います。
 まず、坂村議員から。

○坂村議員
 民泊の最低宿泊数の緩和の法改正について、山本大臣がリーダーシップをとられて決められたのは大変いいと思いました。この概要にある3点の附則も妥当なものだと思います。しかし、1つ私が思うことは、いずれはその附則の運用については、対面規制はなく、ネットワーク経由でもいいという判断をどこかで明快にしてほしいということです。スマホの専用アプリでクレジットカードを含めて利用者登録をしておいて、それで泊まれば電子キーのデータもネットで送られて、決済も自動的に行われるようなやり方がIoTの今の流れです。
 中間的な措置として近隣の宿泊業者にフロント業務を委託させるというのはうまい進め方だと思いますけれども、いつまでも対面規制というのでは IoT先進国家とは言えない。世界の流れはそのようにはなっていません。既存産業に猶予期間を与えるというのは、社会の混乱を防ぐのには非常にいいと思うのですけれども、それに安住されないように、対面規制はいずれなくなるという将来方針をはっきり出すべきではないかと思います。
 これに比べますと、最近、ウーバーなどが話題になっているので、タクシー業界は非常に懸命で、いずれ来る規制緩和をにらんで、猶予期間のうちにウーバー並みのサービスができるようにするアプリケーションを既に配布するなど、業界がいろいろやり始めています。
シェアリングエコノミーが重要だということは何回も言っていますけれども、事業者も利用者も含めて、関係者全員の個人同定の強化が、先ほどから出ている闇を防ぐのに重要だと思います。そのために、何回も言っていますように、マイナンバーとか、パスポートとか、そういうものを利用してネット経由の APIで個人の同定と事業者の登録を確認するような機能を提供するべきではないかと思うわけです。何もかも民間というのが正しいわけではなくて、公証役場みたいなものがありますから、そうい うインフラ的機能は行政側が提供して、民間はそれを利用してビジネスを行うという構造にすべきではないか。こういう機能は個人情報を扱って面倒なだけで儲からない部分なので、民間にそういうものが提供されるものを待っていたのではビジネスが盛り上がらない。一刻も早く政府がそういうものをつくって、民間ビジネスを喚起すべきだと思います。
 地域への説明や苦情受け付けも、業者登録を前提にして、ガバメントが認定するときに、これも行政サイドで APIで受け付けて、ネットワーク前提のオープンデータ化をするべきではないかと思うわけです。 そうすれば、現在よりもはるかに確実な、例えば、滞在者の名簿が自動的に生成されるとか、苦情もネットでオープンになる前提ならば、悪徳な業者は駆逐されると思います。
 その上で、こういう機能を使わないで行う、先ほどから出ていますけれども、闇のシェアリングエコノミーは、徹底的に規制するということで、制度と技術をあわせて開発するというのはそういうことではないかと思います。
 以上です。


○山本議員
 それでは、秋池議員 、よろしくお願いします。

○秋池議員
 2点ございます。
 まず、1点目なのですけれども、養父市の非常に 積極的な取組のお話、それから、民泊のお話も聞きました。この国家戦略特区は岩盤規制に 穴をあけて いくことが重要で取り組んでおりますので、規制改革をしたり、あるいは農業改革をしたりすると、こんなにいいことがあるということを日本全国にわかってもらうことが非常に重要だと思っています。
そのためにも、既に先ほどのナカバヤシの事業でありますとか、 花卉の事業とか、そういったものが具体的に出てきていますけれども、そういったものを組み合わせながら、収益性とか継続性が担保されていることを全国に見せていくことが非常に重要だと思っ ています。
 また、 少し先の話になるのですが、いろいろなビジネスが 実際に始まると、その中では収益を生み続けるものもあれば、余りうまくいかないものも出てくるかもしれないのですが、特区の中でも事業の新陳代謝を行うことも大事で、悪いものを残すのではなくて、いいものに切りかえながら、特区が輝いているという状況をつくって 、維持して いくことが重要と思います。
 もう一つ、コンセッションのことなのですけれども、このお話を伺いますと、施設の使用権がなくてどうやって事業計画を書いたのだろうかという気がしたのですが、こういったことが出てくることそのものが 、 特区があるからこそで、積極的な取組をする中で、事業をやるときに困る規制であるとか制度といったものが 国家戦略特区諮問会議を通して発信されていく。それをどのように特区の中で解くのか。 全国的な法律で解いていくのか。
いろいろな解決策が あると思うのですけれども、それがこ の場を通っていくと推進されるということが非常に重要だと感じております。
 以上です。


○山本議員
 御意見をいただき、ありがとうございました。
 それでは、資料3につきまして、本諮問会議の と りまとめとしたいと思いますが、よろしゅうございますか。

     (「異議なし」と声あり)

○山本議員
 御異議がないことを確認させていただきます。ありがとうございます。
 それでは、本と りまとめに基づき、速やかに制度改正を行いたいと思いますので、関係各大臣におかれましても、引き続き御協力をお願い申し上げます。
 以上で、本日予定された議事は全て終了しました。
 最後に、安倍議長から御発言をいただきますが、ここでプレスが入ります。
    (報道関係者入室)

○山本議員
 それでは、安倍議長、よろしくお願いします。

○安倍議長
 兵庫県養父市の国家戦略特区で「企業による農地の再生」 が本格化します。
 広瀬市長とは今年2月にお会いしましたが、短期間のうちに、大手文具メーカーなど3社が、耕作放棄地を取得し再生する動きが具体化しました。高齢化した過疎の中山間地を、規制改革によっ てどこまで甦らせることができるか。養父市の挑戦を応援するため、「 共同事務局」 を設置いたします。
 髙島福岡市長からは、「福岡港のPFI事業構想」について伺いました。いわゆる「コンセッション方式」 によって、公共インフラを民間の創意工夫で運用できるようにする。これにより、急速に拡大する外国人観光客の受入れ体制を抜本的に強化していきます。

 本日は、「獣医学部の設置」や「地域主体の旅行企画」 についての制度改正を決定しました。このスピード感で、残された岩盤規制の改革にもできるものから着手し、そして実現していきます。山本地方創生・規制改革担当大臣と民間有識者の皆様には、引き続き、私と一緒にドリルの役割をお願いしたいと思いますので、よろ しくお願いします。

○山本議員
 安倍議長、ありがとうございました。
 それでは、プレスの退室をお願いします。
     (報道関係者退室)
○山本議員
 それでは、時間になりましたので、会議を終了 いたします。
 次回の日程については、事務局より後日連絡します。
 本日は、ありがとうございました。



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尾張おっぺけぺー

Author:尾張おっぺけぺー
森友・加計問題に関する安倍答弁を文字起こし。
関連する国会審議は追加中。
関連する質問主意書と答弁書は網羅。
加計学園に関連する国家戦略特区の議事録(議事要旨)も網羅。
文科省文書も掲載。
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