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2016年10月4日 第24回国家戦略特別区域諮問会議


2016年10月4日 第24回国家戦略特別区域諮問会議



第24回国家戦略特別区域諮問会議
       第24回国家戦略特別区域諮問会議(議事要旨)



(開催要領)
日時 平成28年10月4日(火)17:30~18:03
場所 官邸4階大会議室
出席議員
  議   長  安倍 晋三 内閣総理大臣
  議   員  麻生 太郎 財務大臣 兼 副総理
    同    山本 幸三 内閣府特命担当大臣(地方創生、規制改革)
    同    菅  義偉 内閣官房長官
    同    石原 伸晃 内閣府特命担当大臣(経済財政策)
               兼 経済再生担当大臣
  有識者議員  秋池 玲子 ボストンコンサルティンググループ
               シニア・パートナー&マネージング・ディレクター
    同    坂根 正弘 株式会社小松製作所相談役
    同    坂村  健 東京大学大学院情報学環教授
    同    竹中 平蔵 東洋大学教授
               慶應義塾大学名誉教授
    同    八田 達夫 アジア成長研究所所長
               大阪学社会経済研究所招聘教授

         門脇 光浩 秋田県仙北市長
         髙橋 浩人 秋田県大潟村長
         駒崎 弘樹 認定NPO法人フローレンス代表理事
         鈴木  亘 東京都都政改革本部特別顧問


(議事次第)
1開会
2議事
 (1)区域計画の認定について
 (2)重点分野・課題に係る規制改革事項の追加について
 (3)その他
3閉会

(説明資料)
  資料1区域計画の認定について
  資料2東京特区推進共同事務局の設置について
  資料3国家戦略特区 追加の規制改革事項などについて(有識者議員提出資料)

(配布資料)
  ○ 秋田発特区で「新しい農家」のカタチを!
    (門脇仙北市長・髙橋大潟村長提出資料)
  ○ 3歳の壁を突き崩す小規模保育の全年齢化を!
    (駒崎認定NPO法人フローレンス代表理事提出資料)

(参考資料)
  参考資料1国家戦略特区における重点分野等ついて
  参考資料2国家戦略特別区域 区域計画(案)






(要旨)
○山本議員
 ただいまより、第24回「国家戦略特区諮問会議」を開催いたします。
 八田議員、本日御意見をいただきます駒崎代表理事は、テレビ会議での御参加となります。
 それでは、議事に入ります。
 始めに、区域計画の認定について審議いたします。
 資料1を御覧ください。先月30日に、「合同区域会議」を開催し、5つの事業の認定申請がございました。このうち「民泊」につきましては、これまでの東京都大田区、大阪府に続いて、今回新たに北九州市からも申請がありました。「住居専用地域」などの郊外のエリアに、積極的に観光客を呼び込む事業となっており、大変有意義と考えております。
 また、資料2にありますように、前回の会議で、小池東京都知事から提案のありました「東京特区の推進のための国と都の共同事務局」について、早速本日付で、資料のような体制で設置を行うこととなりました。
 本日は、本共同事務局の事務局長であります鈴木東京都顧問に御出席いただいておりますので、一言御報告をお願いいたします。
 鈴木顧問、よろしくお願いします。

○鈴木東京都顧問
 資料2に御案内のとおり、東京特区推進共同事務局というものを御提案させていただきます。
 この目的は、一言で言いますと、現場、都庁、内閣府、各規制官庁と距離があったものをぐっと縮めて、とにかく一丸となって岩盤規制に立ち向かうことでございます。
 大事なことは3つあると思っています。1つ目は、まず、初心に返って現場の声を拾い集めまして、とにかく新しい規制緩和のメニューをつくり出すことです。2つ目は、単発の規制改革で終わらせずに、東京都の施策、予算に結びつけて一体化して改革を行うことです。3つ目は、今まで非常にさまざまな努力によっていろいろなメニューがつくり出されてまいりましたけれども、このメニューをとにかく使い尽くすことでございます。
 これによりまして、安倍首相の言われる世界一ビジネスのしやすい国を、東京から実現する。あるいは、小池知事の言っておりますように、日本の成長エンジンとして、世界に開かれた東京というものを実現すべく、共同事務局一同、一丸となって頑張りたいと思いますので、どうぞ御協力、御指導のほどよろしくお願いいたします。


○山本議員
 ありがとうございました。
 このほか、先月21日に、今治市の特区の分科会を開催し、「獣医師養成系大学・学部の新設」などについても議論いたしました
 これまでの報告等について、有識者議員より御意見ございますでしょうか。

     (「異議なし」と声あり)

○山本議員
 ありがとうございました。
 それでは、速やかに認定の手続きを行います。また、共同事務局についても、有効に活動させていただきたいと思います。
 続きまして、規制改革事項の追加について審議いたします。
 前回の会議で、有識者議員から提案いただき、総理から御指示をいただいた「重点課題」につきましては、本日の会議を皮切りに、関係の自治体や事業者の方にも会議に参加いただき、集中的・連続的に審議してまいります。
 今回は、「農家民宿等による、地域主導の旅行企画」と「農業分野での外国人材の活用」につきまして、秋田県の門脇仙北市長、髙橋大潟村長より御意見をいただきます。
 また、待機児童対策として、前回の会議でも話題になりました「小規模保育所の対象年齢拡大」につきましては、認定NPO法人フローレンスの駒崎代表理事より、御意見をいただきます。
 なお、これらの課題につきましては、参考資料の「日本再興戦略2016」にも位置付けられております。
 まずは、門脇市長より、お願いいたします。

○門脇仙北市長
 秋田県仙北市長の門脇光浩と申します。
 総理に特区指定をいただいて、仙北市はまさに大きく変わっていくという、その状況をこの1年間の成果なども踏まえて御報告したいと思います。
 資料の1ページの左上を御覧いただきたいと思います。国有林野内で生ハム用の豚を放牧するために、この8月から豚20頭の試験放牧を開始しております。近い将来、ハンガリーの国宝と言われているマンガリッツァ種、毛むくじゃらの豚ですが、この毛むくじゃらの豚を放牧して、最高の豚肉で仙北ブランドの生ハムを世界中に売りまくりたいと思っています。
 次に、右上のドローンです。この7月、電波法の特例で、アジア7カ国に参加をいただいて、日本初の国際ドローン競技会を開催しました。子どもたちは大変大興奮でありました。近未来に、きっと仙北市の子どもたちの中からドローンのプレーヤーとかエンジニアが誕生すると思います。
 その下を御覧ください。大病院ではなくて、地域の診療所に外国人医師を受け入れる日本初の取り組みを準備しています。来年6月に玉川温泉で実証予定であります。玉川温泉は、がんに効能があると言われていて、岩盤浴発祥の地でありますけれども、この岩盤浴場で総理と一緒に岩盤規制の改革を訴えたいと思っておりますので、ぜひおいでいただきたいと思います。
 次のページを御覧いただきたいと思います。
 政府の成長戦略にも言及をいただいております、農家民宿などが行う旅行企画の解禁でありますけれども、仙北市は農家民宿の集積数が東北屈指で、現在、33軒あります。現行法では、農家民宿個人の宿泊、運送サービスはオーケーですけれども、団体が同じことをすれば旅行業法でアウトになってしまいます。これは変です。市には、農家民宿で構成する協議会がありまして、どんな旅行会社よりも地域資源とかに精通しています。そこで、団体主体で、田や森や川、市内の角館の武家屋敷、また、田沢湖を活用した体験メニューを造成して、商品の企画、販売、代金収集が行えるようにしたいと思います。
 既に台湾とかタイからは熱烈な要請があります。実現すれば、農村文化や習俗、日々の暮らし自体が感動に満ちたものと気がつく機会を、さらに多くの国内外の皆様に提供することができます。移住、定住など、地方創生の推進力にもなります。ぜひ農家民宿の団体に、緊急措置をお願い申し上げたいと思います。
 最後であります。仙北市は、小さな国際文化都市を目指しております。外国人スタッフが必要な場面も多々あります。国では既に議論が始まっているようでありますけれども、外国人の活用と移住対策に早期に踏み出していただきたいということを申し添えて終わります。
 農業分野の外国人材の提案については、髙橋村長にバトンタッチします。

○山本議員
 ありがとうございました。
 次に、髙橋村長、お願いいたします。

○髙橋大潟村長
 大潟村の村長をしております、髙橋です。今日は、お呼びいただきまして、どうもありがとうございます。
 まだ村は特区認定はなっていませんが、申請ということで、外国人を活用した労働力確保ということで提案をさせていただいています。大潟村は、かつて日本の第2の面積を誇った八郎潟を、昭和39年、東京オリンピックの年に干拓し、誕生した村です。全国からの入植者によって、日本のモデル農村として今まで発展してきまして、現在、1戸平均18ヘクタール、全国平均の9倍の面積で稲作を中心に営農しております。
 しかし、米の需要が年々減少する中、米ばかりでは大変厳しい状況になってきていまして、米にかわるさらに所得を増やす取り組みも必要だということで、例えば、有機栽培をして輸出に取り組むとか、野菜や花など高付加価値の作物に取り組むなど、そうしたことを模索しているところです。
 しかし、今、農村地帯では、働く人がいないという大変厳しい現状がありまして、その労働力確保は非常に喫緊の課題になっています。意欲ある農家が事業展開できない状況になりつつありますので、できるだけ早く、今までの外国人の技術実習生ではなく、労働者として専門的な知識を身につけた方を活用する道をぜひ切り開かせていただきたいと思っています。そうすることで、地域の農業体質の強化、農村の持続的発展につながっていくものと思いますから、農村から日本の国際化を進めて、地方創生と日本の発展にぜひともつなげていきたいと思っております。
 これは本当に喫緊の課題でありますので、半年以内に特区で、ぜひ来年度から活用できるように進めていってもらいたいと思っております。どうかよろしくお願いいたします。

○山本議員
 ありがとうございました。
 次に、駒崎代表理事、お願いいたします。

○駒崎代表理事
 認定NPO法人フローレンス代表理事の駒崎と申します。
 今回は、こちらの資料を使ってお話しさせていただきたいと思っております。「3歳の壁を突き崩す小規模保育の全年齢化を!~「待機児童」が死語となる一億総活躍社会へ~」と題してお話しさせていただきたいと思います。
 まず、おめくりいただきまして、これまで私どもが提案させていただいたものを2つ御紹介させてください。
 1つ目が、保育士不足解消のために、年1回だった保育士試験を2回にしていただきました。これは地域限定保育士と申し上げますが、この地域限定保育士なのですが、平成27年度では、合格者数が2,000人を超えまして、全合格者の1割がこの地域限定保育士となっております。保育士不足の中で、大変ありがたいことです。
 さらに、小規模保育所に大人用の障害者のトイレをつけなくてはいけないというユニークなルールがあったのですけれども、これを撤廃していただいたことによってさらに小規模保育がつくりやすい状況になっております。
 こうしたことを実現してくださって、本当に心から感謝申し上げたいと思います。ありがとうございました。
 おめくりいただきまして、今日は、小規模保育の全年齢化というものをぜひお願いしたいと思っております。
 この小規模保育なのですけれども、既存の大規模な認可保育所に比べると、大変つくりやすいということになっています。例えば、今年度では2,429カ所になりまして、昨年と比べると46%も成長していて、激増中でございます。
 しかし、預かれる子供が0~2歳までと決められてしまっているのです。そうすると、どうなるか。2歳で卒業した後、また保育園を探さなくてはいけない状況になります。そうして、保育園が見つからないと、保育難民へとなっていってしまうという状況があります。こうしたことを見て、自治体も、それだったらつくらなくていいかということで、つくらせないという状況になってしまっているわけなのです。
 これは大変もったいないことでございます。せっかく通常の認可保育所よりもつくりやすいという状況にもかかわらず、潜在能力を生かし切れていない状況になってしまいます。
 そこで、小規模保育を5歳までに広げていただきたいと思っております。小規模保育の全年齢化を成し遂げることで、待機児童問題の解決をさらに加速できると思っております。ぜひよろしくお願いいたします。
 おめくりいただきまして、最後に、参考までに、この特区による規制緩和によって、最も厳しい状況にいる障害児である医療的ケア児を救えるという話をしたいと思います。
 今、医学の進歩によって、昔だったら亡くなっていただろう子供たちが生き長らえることができています。鼻からチューブを入れたりだとか、あるいは、胃に直接胃ろうという形で栄養を送って助かっている医療的ケア児がいます。どんどん増えていっています。
 この子たちなのですが、学校に通います。しかし、学校には看護師が配置されていない場合が多いです。そうすると、どうなるか。親が、母親が、ずっと付き添うのです。その母親は当然仕事をやめなくてはいけません。つまり、女性が輝く社会を目指しているのですけれども、重い障害のある子を産んだら仕事をやめなくてはいけないという状況があるわけなのです。
 この状況は、実は簡単に解決できます。それはどうやってやるかといいますと、訪問看護という仕組みが日本にはあります。この訪問看護師が学校に訪問してあげて、親の代わりに医療的ケア児をケアしてあげればいいのです。しかし、それは今はできません。なぜか。訪問看護は、家にしか訪問してはいけませんという居宅縛りがあるからです。この居宅縛りを外して、学校にも訪問できるようにさえすれば、厳しい環境にある医療的ケア児、そして、その親御さんを助けることができるのです。一億総活躍社会が、まさに実現できるのではないかと思っております。
 このような形で、ぜひ規制緩和を厳しい環境にある待機児童や医療的ケア児の家庭を救うためにお使いいただけたらと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。


○山本議員 
 ありがとうございました。
 続きまして、ただいまの3つの課題に対する御意見も含め、資料3に基づきまして、有識者議員より御発言をいただきます。
 まず、八田議員よりお願いいたします。

○八田議員
 ありがとうございます。
 民間議員ペーパーについて御説明をいたします。
 第1は、追加の規制改革事項についてです。ワーキンググループにおけますたび重なる議論にもかかわらず、進捗が芳しくない事項が幾つかございます。その第1は、今、大潟村から御説明のあった高い技能水準を持つ外国人材を農業分野に受け入れることです。これは、可能な限り早期に結論を得ることが本年6月に閣議決定されております。それにもかかわらず、法務省は引き続き検討中であるという旨を繰り返すのみで、議論の入り口にすら入っていない状況が現状です。
 第2に、今、駒崎さんが御説明になった小規模保育所の対象年齢の拡大です。これは、前回の諮問会議で小池都知事が提案されました。しかし厚生労働省は、小規模保育所では少人数の児童としか遊べないで、3~5歳に必要社会性が育たない。だから、2歳までしかだめだという理由で反対し続けています。しかし、小規模保育所と同程度の規模の企業内保育所に5歳まで一貫して受け入れているわけです。したがって、この一貫の受け入れに問題があることは考えられません。特区において、早急に実現すべきだと思います。
 次に、東京特区推進協同事務局についてです。前回の諮問会議において小池東京都知事が御提案になって、1カ月もたたないうちに実現しました。鈴木亘教授が共同事務所のヘッドを務められています。今回のように、民間有識者が特区のプロモーターとしてトップとなる共同事務局を他の特区自治体でつくっていきたいと思っています。

 最後に、先ほど今治市の分科会での話が出ましたので、ちょっとそれについて、この民間人ペーパーから離れますが、私の意見を申し述べさせていただきたいと思います。今治市は、獣医系の学部の新設を要望しています。「動物のみを対象にするのではなくてヒトをゴールにした創薬」の先端研究が日本では非常に弱い、という状況下でこの新設学部は、この研究を日本でも本格的に行うということを目指しています。さらに、獣医系の学部が四国には全くないのです。このため、人畜共通感染症の水際対策にかかわる獣医系人材の四国における育成も必要です。
 したがって、獣医系学部の新設のために必要な関係告示の改正を直ちに行うべきではないかと考えております
 ありがとうございました。

○山本議員
 ありがとうございました。
 それでは、他の有識者議員からも、御意見をいただきたいと思います。
 どうぞ。

○竹中議員
 発言の機会をありがとうございます。
 私は、1点だけ申し上げたいと思います。
 アーリーサクセスという言葉があります。早い時期にちゃんとした成功事例をつくる。特に、わかりやすくインパクトのある成功事例をつくる。今回、内閣を改造されて2カ月、私はこの内閣は既に多くのアーリーサクセスをつくっていると思います。とりわけ、山本大臣のもとで、特区について、このアーリーサクセスは私は海外からも評価されていると思います。例えば、家事支援の外国人労働。今日出ました区域会議の共同事務局、今日は
 鈴木先生がお見えです。それと、民泊の上限を7日から大幅に縮小したこと。重要な点は、このアーリーサクセスを継続していかに加速するかということが私たちの重要な役割なのだと思うのです。
 その点で、今日提案がありました、海外からの農業人材の確保でありますとか、小規模保育の全年齢化は、極めて重要であると思います。それに加えて、獣医学部、これはいろいろな御意見があることは承知しておりますけれども、私はやはりこれをこのアーリーサクセスの中にどうしても入れていくことが必要なのではないかと思います。

 御承知のように、来年、38年ぶりに新しい学部ができます。38年ぶりです。でも、獣医学部はそれ以上にわたってつくられていません。言うまでもありませんが、鳥インフルエンザとか、SARSとか、今、人間の病気といわゆる動物の病気というものは区別がつかなくなっているわけで、その最先端を行くためにも、これはどうしても必要なのではないかと思います。
 もう一つ、金融市場では、カーブアウトという言葉がよく使われているのだそうです。これは切り出すという意味で、資産を切り出す。不良債権処理を十数年前にやったときに、不良債権の処理をするために非効率の資産を切り出すということは、一部の企業でやったわけですけれども、むしろ優良企業はまだこれからそれが出てくるということ。何よりも公的な部門がこれから資産を切り出さなければいけない。これは、2018年までに、例えば、かつての雇用促進事業団の住宅を切り出すことが義務付けられていますけれども、これは1,100カ所あるわけです。そういうものが切り出されたときに、それを何に使うのかということに規制や制約があってはいけないということだと思います。その意味でも、今の非常にいいペース、アーリーサクセスの継続、加速といった点について、ぜひ努力をすべきであると思います。

○山本議員
 ありがとうございました。
 それでは、坂村議員。

○坂村議員
 ドローンとか自動運転などの実証実験のために、国家戦略特区の枠組みを使う近未来技術実証特区というものが、千葉とか、今日御報告のありました仙北市などで活用されて、その結果が最近ニュースにもなり、わかりやすい特区の成功例になっています。
 しかし、最近どうもそういう「技術×制度」の分野で大きな特区提案が持ち込まれていないのが少し気になります。世界では新しい技術と新しい制度設計はますます関係を深めていまして、前回もちょっと触れましたけれども、シェアリングエコノミーも、モバイルインターネットとか、ビッグデータ解析とか、そういう技術が可能にしたものですし、保育園に関する規制はIoTセンサーといった技術を前提にすれば、新しい解が可能になるのではないかと思うわけです。AIにしろ、長寿命化技術にしろ、ブロックチェーンにしろ、社会の枠組みを根底から壊すような破壊力を持った新技術がどんどん目白押しに出てきています。自動運転に対するカリフォルニア州の決定にも見られますように、世界は技術開発レースというより、制度開発レースになってきているのではないかと思うわけです。
 その意味で、国家戦略特区の枠組みの重要性はますます大きくなっていると思いますが、日本で以前盛んだった近未来実証特区関係の提案が下火だとしたら、少し気になります。世間一般の認識が、国家戦略特区は規制改革で制度のみを扱うと思われているのかもしれません。また、やはり特定の既に選定されている地域を前提とした場合には、そこで引っ張ってこられる新技術は限界があるのかもしれません。そういう意味で、前から私が提案しているように、地域縛りよりも使用する技術で縛ることを前面に打ち出したバーチャル特区というものをそろそろ開始してもいいのではないか。そうしないと、日本は今の世界の制度設計レースにどんどん置いていかれるのではないかという気が少ししています。
 以上です。


○山本議員
 それでは、坂根議員、お願いします。

○坂根議員
 私は、規制改革特区に関わったのはこの安倍政権が初めてなのですが、今こそ本当の正念場だと思っています。これから申し上げることは、そんなことはわかっているよとおっしゃるかもしれませんが、私は、過去にうまくいかなかった理由を整理してみて、結局、結論的には、規制担当省庁、それから、特区を預かる首長さんのトップダウンが本当に徹底しない限り、結果は出せないなと強く感じています。
 整理しますと、本質的な問題は大きく分けて2つあると思います。
 一つは、岩盤規制なので、いきなり全国展開というのは難しいから、まずはどこか特区でやろう、つまり、特区でうまくいったら全国展開をしようということが大前提なのですが、どうも話が、一部地域だからまあいいかという発想になり、その結果、うまくいっているという評価でコンセンサスを得ることがなかなか難しくなるということ。
 もう一つは、イノベーションによる新しいビジネスモデルについて、先日の未来投資会議で紹介させていただいたコマツのスマートコンストラクションもそうなのですが、こういう新しいビジネスモデルというものはその業界の誰かが先頭を走るわけですが、特区になると、結局、担当省庁は、業界全員の足並みがそろって満足できるようなレベルに達したものしかルールをつくらなくなるということです。
 この2つに共通するのは、規制当局の部署レベルに任せてしまうと、細部のルールのところで事実上できないようにしてしまうことがあるということです。昔からあるとは思うのですが、ぜひ担当省庁と特区の首長さんのトップダウンで細部までよく見ながら進めていただきたいと思います。
 最後に、先般の区域会議でも申し上げたとおり、特区はあくまでもその地域を活性化することが最終目的のはずなので、その地域が特区以外にどんなことをやって地域全体を活性化しようとしているのかという全体像を定期的にチェックする場が必要だと思います。
 以上です。


○山本議員
 それでは、秋池議員、お願いします。

○秋池議員
 本日発表いただきました東京の特区推進共同事務局につきまして、特区の取り組みが始まってから、東京や養父、仙北を含めて、かなり積極的に進んでいるところもあれば、取り組みが比較的遅れ気味になっているところもあると感じています。
 遅れている理由は幾つかあるのだと思うのですけれども、その中の一つに、自治体に必ずしも十分な職員の数がなくて進んでいないとか、知見が不十分であるというようなことで、やる気はあるのにできていないということもあろうかと思いますので、東京の特区推進共同事務局のような取り組みを他の地域でもやるというのは重要なことではないかと考えております。
 二つ目に、追加の規制改革事項なのですけれども、小規模認可保育所が2歳までという御説明が先ほどありました。規制が作られたときにどんな背景があってこうなったのかということはもう今は問うべきではなくて、現在の社会環境とか技術の発展状況にふさわしく、変えていけるものは変えていくことが非常に重要だと考えます。
 三つ目に、仙北市の例でありましたが、動き始めたからこそ見えてきたさらなる緩和事項も重要だと考えております。岩盤規制に穴をあけた後に何が起こるかが見えてくるのが国家戦略特区の意義でもあって、事業を行いやすいようにどんどん変えていくことによって、低いと言われている日本の生産性が上がっていくということも、また、リターンが大きくなっていくこともありますので、こういったものに引き続き取り組んでいければと思います。


○山本議員
 どうもありがとうございました。
 重点課題につきましては、本日の審議も踏まえ、実現に向けて速やかに検討を進めてまいりたいと思います。
 また、その他の重点課題につきましても、次回以降、関係者に御参加いただき、集中的に議論してまいりたいと思います。
 以上で本日予定された議事は終了いたしました。
 それでは、安倍議長から御発言をいただきますが、ここでプレスが入ります。

    (報道関係者入室)

○山本議員
 それでは、安倍議長、よろしくお願いします。

○安倍議長
 本日は、秋田県の門脇仙北市長ほか、熱意ある自治体や事業者の皆様に御参加いただきました。国家戦略特区の重点課題である、「農業の外国人材の受入れ」、そして「地域主体の旅行企画」、また「小規模保育所の対象年齢の拡大」などの御提案をいただきました。安倍政権の掲げる「地方創生」や「一億総活躍社会」を実現していく上で、極めて重要な御提案であります。法改正を要しないものは直ちに、法改正を要するものは次期国会への法案提出を視野に、それぞれ実現に向けた議論を加速してまいります。
 前回のこの会議で、小池東京都知事から、「東京の特区を一層強力に進めるための新たな仕組み」について提案がありました。早速、本日付けで、国と都が共同作業を行う「東京特区推進共同事務局」を立ち上げます。成果を上げている自治体から御要望があれば、同様の仕組みを立ち上げてまいりたいと思います。
 国家戦略特区をフル活動させ、全国各地の潜在力を、規制改革によって解き放ち、国全体の成長の爆発力に変えていきたいと思っています。

○山本議員
 安倍議長、ありがとうございました。
 それでは、プレスの皆様は退席願います。

    (報道関係者退室)

○山本議員
 それでは、時間になりましたので、会議を終了いたします。
 次回の日程については、事務局より後日連絡いたします。
 本日はありがとうございました。




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尾張おっぺけぺー

Author:尾張おっぺけぺー
森友・加計問題に関する安倍答弁を文字起こし。
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関連する質問主意書と答弁書は網羅。
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